*懇親会で配った資料の全文です。
少しでも被曝を減らし、子供を守り、より安全に暮らすために、
できることをしよう。
三芳町議会に出した要望書で、私たちは次のふたつをお願いし、9月議会にて全員一致で採択されました。
1.町民が希望した場所で空中線量を計測する。そこの線量が高い場合は、町と町民が協力して除染する。
2.高性能の食品放射能測定器を購入し、それによって町内の給食の測定を行う。合わせて町民が持ち込んだ食品の測定を行う。
三芳町も、私たちと一緒に地域を少しでも安全にして、よりも安心して子育てできるようにと願っていると思います。私たちの中から一人の病気の子供も出さずに、今後もずっと、この地域で長く暮らしていければと思います。
(具体的には)
1. 計測と除染
計測
議会で採択されたことを受けて、10月から、住民が希望した場所の計測を行うようになっています。(担当:環境産業課 代表電話049-258-0019)
計測器は、高性能のシンチレーションサーベイメーターです。α線、β線は計測できません。γ線のみを計ります。
町に計測してほしい場合は、上記の計測担当課に電話して、名前と住所、電話番号、測ってほしい場所を伝えてください。
*町の財政は厳しく、計測を行う人員と時間が限られています。いま、計測日は月に1回、20日ごろということです。この日に担当者が町内の公園などを測り、合わせて町民希望の場所を測ります。このとき、希望すれば計測に立ち会えますから、電話でその旨を伝え、計測する時間を電話連絡してもらえるように、お願いしてください。
ただし、計測できる場所は町の所有地で、私有地を測るには、持ち主の同意がいると思います。詳しくは担当課に問い合わせてください。
今のところ計測日は限られていますが、せっかく議会で採択されたのですから、どんどん計測をお願いしましょう。住民からの希望が多ければ、計測日を増やすとか、土日の計測を考えてくれるとか、対策を考えてくれる可能性があります。住民が積極的に町に声を掛けていくのが大事です。どんどん計測して、身の回りを少しでも安全にしましょう。
除染
計測した結果、線量が高かったら、除染しないと危険です。
町も人員が限られているので、除染は住民側が積極的に行う必要があります。マスクや手袋、必要に応じてゴーグルなどをして、体を守りましょう。除染作業が終わったら、着ていた服は洗濯し、全身にシャワーを浴びたほうがいいです。ガードが甘いと、除染したあとに体調を崩すことがあります。
2.食品放射能測定器を購入、町内の給食の測定。町民が持ち込んだ食品の測定。
これも、9月の議会で採択されました。ですが、具体的にはこれからです。
今、町の方で、どの測定器を購入するか、予算をにらみながら検討しているところです。
私たちとしては、予算の範囲でできるだけ高性能の測定器を購入してもらえるよう、お願いしています。今、検出限界10ベクレルという機種を検討しているようです。
測定器を購入したあとですが、これを有効に活用しないといけません。
「給食の測定と、住民が持ち込んだ食品の測定」は採択されたわけですが、たとえば給食の測定をどのようにして行うのか、具体的には決まっていません。これから町民が、具体的に要望を出していくことが大事だと思います。(たとえば、トレーに載った全メニューを一緒にして合計ベクレル数を出す、あるいは食材ごとに測る、など、いろいろなやり方があると思います)
「住民が持ち込んだ食品の測定」ですが、これも計測と同じように、町も人員が限られ、町が、最初から毎日測定するのは無理です。最初は、月に2日とか3日、決まった日に「食品測定」を行うということになると思います。
今、町では、最初は職員が計測をするが、いずれは町民が主体となった協議会のようなものを作り、そこに運営を任すという方法を考えているようです。これは私たちにとって、チャンスでもあります。私たちが測りたいものを、自分の手で測れるからです。
今、「国が決めた食品基準値が高すぎる」と話題になっていて、国が決めた500という数字に達しないと計測値も公表しない、その結果、食べ物がどのくらい汚染されているのかよくわからないということが、不安を呼んでいます。ですが、自分で食品を計測すれば、計測値も自分で確かめられます。
ゆくゆくは、交代で計測所につめて、自分が食べるものを測りながら、食物の安全を確保するという方法がとれればと思います。
町が食品放射能測定器を購入しても、最初は、月に3日か4日くらい、計測日を作るというところからはじめると思います。そのときに、希望者が交代で、計測所につめられればと思います。
*小金井市の食品放射能測定所の例
小金井市ではチェルノブイリ事故のあと、市民のあいだに放射能への心配が高まり、その後、市民が運営するかたちでの食品放射能測定所がつくられています。
市が食品放射能測定器を購入し、場所を提供し、市民が食品計測を行う形です。すでに20年以上の歴史があります。小金井市の運営方法が、一つの参考になるかもしれません。
3.心配な症状が出たとき
子供さんのことをよく知っている医師でもわからない症状が出たとき、被曝が原因なのかどうかわからず、不安になります。
隣りの新座市に、チェルノブイリで被曝した子供の支援活動を行い、「チェルノブイリ子ども基金」の顧問医でもある、黒部信一医師が勤務する堀ノ内病院があります。
黒部医師は、京都大学の小出先生と共著で、「原発・放射能 子どもが危ない」という本を文春新書から出しています。
(堀ノ内病院のHP)
新座市堀ノ内2-9-31
電話048―481-5168(代表)
4.具合がが悪い状態がずっと続くとき
微熱が出る、だるい、湿疹がずっと出ている、肺や心臓がどうも苦しい、咳が止まらないとか、調子が悪く、何をしても駄目なとき、西日本や九州に一時移住すると回復することが実際にあると聞きます。
1カ月でも放射能が少ない場所に行くと、そのあいだに体が回復するようですが、そういう場所に、つてのない人もいると思います。放射能の少ない場所に、住民が安い費用で利用できる施設があると、いいかもしれせん。これは今後の課題です。
5.そのほか
積もった枯れ葉は安全か。
野焼きは大丈夫か。
その都度、線量計で計測し、安全を確認した方がいいと思います。心配なケースは上記の担当課に連絡し、線量を測ってもらったほうがいいと思います。
6.町議員さんに声をかけよう。
心配なことや、町に要望したいことがあれば、自分が投票した町議員さんに積極的に声をかけましょう。9月議会では、議員全員一致で要望書が採択されました。議員さんも、三芳町で少しでも安全に暮らそうという思いは同じです。
町の議会事務局に問い合わせれば、議員さんの連絡先を教えてくれると思います。
(町役場・電話049-258-0019)
このほかに被曝被害のデータも配りました。数字データは余分があるので、一部200円でお分けできます。